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結婚愛 264

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264 この後、再び、地が、しかし右の地が開かれた。私は上がってくるある悪魔を見た、その頭の上に司教冠のようなものがあり、それはあたかも周りをヘビがとぐろを巻くかのようであり、その〔ヘビの〕頭はてっぺんから突き出していた。
彼の顔は、額からあごまで、両方の手も、らい病であった。腰は裸であり、すすのように黒く、それによって火は炉からのようにうす暗く輝き貫き、二つのマムシのような足であった。
前の悪魔はこれを見て、ひざまずき、彼を崇拝した。私は質問した、「なぜ、そのようにするのですか?」
言った、「彼は天地の神である、そして全能である」。
その時、私は〔崇拝された〕この者に質問した、「あなたは〔崇拝する〕この者に何を言っているのですか?」
答えた、「私は、『私に天地のすべての力がある。すべての霊魂の運命は私の手の中にある』と言っている」。
私は再び質問した、「皇帝の皇帝である者が、そのように自分自身を服従させ、あなたの崇拝を受け入れるように、どのようにしてできるのですか?」
答えた、「やはり私のしもべである。神の前に皇帝とは何か? 私の右手の中に破門させる雷電がある」。
[2]その時、私は彼に言った、「どのようにしたら、あなたはそのように狂うことができるのですか? 世であなたは単なる聖職者でした。あなたには鍵があり、ここからあなたは、縛り付け、解くことができるという幻想を被ったので、今、あなたが神そのものであると信じるようなこの気の狂った段階へと、あなたの霊を興奮させたのです」。
〔彼は〕このことに憤慨して、私が神であること、天界で何らかの力が主にない、「すべてのものは私たちに移されたので、私たちの働きはそれを命令することだけである、そして天界と地獄はうやうやしく従属する。もし私たちがだれかを地獄へ送るなら、悪魔たちは直ちに彼を受け入れる、同様に、私たちが天界へ送る者を天使たちは受け入れる」ことを誓った。
私はさらに質問した、「あなたがたの社会にどれほど多くの者がいますか?」
彼は言った、「三百、そこのすべての者は神々であり、私は神の神である」。
[3]その後、両方の者の足の下に地が開かれ、〔それぞれ〕自分の地獄へ深く沈んだ。また、彼らの地獄の下にある強制収容所を見ることが与えられた、その中に危害を他の者に加える者は落ちる。というのは、それぞれの者は地獄で自分の幻想に、そしてまたその中で自慢するままに残される、しかし他の者に悪を行なうことは許されないからである。
このような者がそこにいるのは、人間はその時、自分の霊の中にいるからである、そして霊は、身体から分離された後に、彼の情愛とここからの思考にしたがって働くまったくの自由の中にやってくる。
[4]その後、彼らの地獄を眺めることが与えられた。そして、そこに皇帝の皇帝そして王の王がいた地獄はすべての不潔なもので満ちており、彼らは獰猛な目をしたいろいろな野獣のように見えた——同様に、他の地獄に、そこに神々が、また神々の神がいた、またこの中にオーヒームやイッイームと呼ばれる彼らのまわりを飛んでいる恐るべき夜の鳥が見られた。彼らの幻想の像がそのように私に見られた。
これらから、政治家の自己愛がどのようなものであるか、聖職者の自己愛がどのようなものであるか明らかであった。前者は皇帝であることを欲するような者、けれども、後者は神々であることを欲するような者である。そのように欲し、そしてまたその愛の抑制がゆるめられるかぎり、得ようと求めることが明らかであった。