カテゴリー

結婚愛 295

294◀︎目次▶︎296

(十二)婚約と結婚式について

295 婚約と結婚式について、そしてまた、それらのまわりの習慣的なものについて、ここに特に理解力に属す理性から扱います。なぜなら、本書に書かれているものは目的として、読者が自分の理性的なものから真理を見る、このように同意するためのものを持つから、というのは、そのように彼の霊は納得させられ、霊が納得させられるそれらは、権威者とその信仰から、理性の熟慮なしに入って来るそれらの上に場所を定められるからです。なぜなら、これらは記憶の中によりもさらに深く頭には入らず、そこにそれ自体を欺きと虚偽に混ぜ、理解力に属すものである理性的なものの下にあるからです――人間はだれも、これらから理性的であるかのように、しかしあべこべに話すことができます。というのは、その時、しっぽを見て追いかけ、カニが歩くかのように考えるからです――もし、理解力からなら、異なります。理解力からの時、記憶からの理性的な視覚は適合するものを選び、それによって本質に関して真理を確信します。
[2]これが、この章で習慣として受けれ入れられた多くのものが示されていることの理由です。例えば、選択は男にあること、両親に相談すべきであること、しるし(担保品)が与えられなければならないこと、婚姻の前に結婚の契約が結ばれなくてはならないこと、それは聖職者により聖別されなければならないこと、なおまた、婚姻が祝われなければならないこと、ほかに多くのことです。それらは、人間が自分の理性的なものから、このようなものを、それらが結婚愛を促進し、完成させるその必需品のようにその結婚愛に刻み込まれていることを見る目的のために示します。
[3]この論考を項目に分け、次の順序で続けます――
(1) 選択は男にあり、女にない。
(2) 男は自分の結婚について女に求愛し、懇願するべきであり、逆ではない。
(3) 同意する前に、女は両親に、または両親に代わる者に相談し、その後、自分自身のもとで熟慮すべきである。
(4) 同意の宣言の後、〔約束の〕しるしが与えられなければならない。
(5) 同意は厳粛な婚約によって確かにされ、確定されなければならない。
(6) 婚約によって両者は結婚愛へ向けて準備される。
(7) 身体の結婚が行なわれる前に霊の結婚が生じるために、婚約によって一つの心はもう一つの心に結合される。
(8) 結婚について貞潔に考える者にそのように生じ、それらについて不貞に考える者は異なる。
(9) 婚約の期間内で身体的に結合されることは許されない。
(10) 婚約の期間の終わった後、結婚式が行なわれなければならない。
(11) 結婚式の祝賀の前に、証人の臨席のもとに結婚の契約が結ばれなければならない。
(12) 結婚は聖職者により神聖なものとされなければならない。
(13) 結婚式はお祭り気分で祝われなければならない。
(14) 結婚式の後、霊の結婚もまた身体のものに、このように完全なものになる。
(15) 結婚愛の秩序はその様式とともに、その最初の熱からその最初のたいまつへ向けて、このようなものである。
(16) 秩序とこの様式がない急がされた結婚愛は、髄を焼き尽くされ、滅ぼされる。
(17) 両者の心の状態は連続的な秩序の中で進み、結婚の状態の中へ流入する。しかしながら、霊的な者のもとと自然的な者のもとで異なる。
(18) 連続的な秩序と同時的な秩序が存在し、前者から後者があり、前者にしたがっているからである。

今からこれらの説明を続けます。