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結婚愛 319

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319 (2) 配偶者の死後、再び結婚生活を結ぶことは、その中で生きた結婚の状態にもかかっている
 結婚の状態によってここに、前節での愛の状態は意味されません、これは結婚へ〔向かう〕かまたは結婚から〔遠ざかる〕内なる傾向をつくるからです、しかし結婚へ〔向かう〕かまたは結婚から〔遠ざかる〕内なる傾向をつくる結婚の状態が〔意味されます〕。この状態はその傾向とともに多種多様です――例えば、

(ⅰ) 家に幼児がいて、彼らに新しい母が備えられなければならない場合。
(ⅱ) さらに多くの幼児を願う場合。
(ⅲ) 家が大きく、男女の召使いが備えられている場合。
(ⅳ) 外で続けられている業務で心が家庭のことから引き離され、ここから新しい女主人がないなら困難や落ち込むことが危惧される場合。
(ⅴ) いろいろな職業や労働のように相互の助けと役割が要求される場合。
(ⅵ) さらに、最初の結婚の後、独りで、すなわち、配偶者なしで、生きることができるか、できないかどうかは、死別した配偶者の性質にかかっている。
(ⅶ) 前の結婚もまた、〔その後の〕結婚生活に対する恐れかあるいはそれに対する好意を与える。
(ⅷ) 私は、「一夫多妻への愛、性愛、なおまた、処女凌辱の情欲で、そして変化への情欲で、ある者の愛が、再婚への欲望の中へ導き入れられたこと、そのようにまた、姦通するなら、法律〔から〕の恐れ、また名声の〔失われる恐れ〕が、ある者の心(アニムス)を〔再婚へと導き入れた〕」ことを聞いた。

 ほかにも、結婚生活への外なる傾向を助長する他の多くのものがあります。