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結婚愛 322

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322 (5) 処女と若者の結婚の状態は、やもめと若者の結婚の状態と別ものである
 結婚の状態によって、結婚式後の、夫と妻の両方の生活の状態が意味されます、その時、一緒に住むこと〔同棲〕が、霊魂と心(mens)の内なるものがどんなものであるか――それが一緒に住むことの主要な考えです――あるいは、アニムス・感覚・身体の外なるものだけであるかです。
 処女との若者の結婚の状態は、本物の結婚へ向かう頭文字そのものです、というのは、これらの者の間で結婚愛はその正しい順序で進むことができるからです、その順序は最初の熱から最初のたいまつへ向けて、またその後、夫の若者のもとの最初の種(精子)から、また処女である妻のもとの花から、またこのように発芽し、生長し、実を結ぶこと、そしてそれらの中に自分たち自身を相互に導き入れることです。さもなければ、外なる形の中でないなら、若者は若者でなく、処女も処女でありませんでした。
 けれども、若者とやもめの間で、結婚に向けて、始まりからと同様の開始が存在しません、結婚の中に同様の前進もありません、やもめは処女よりもさらに自分の自由選択と権利の中にいるからです。それゆえ、若者は処女である妻とは異なる視覚で、やもめの妻におもねます。
 しかし、これらの中に多くの変化と多様性が存在し、それゆえ、それらは全般的にだけ述べられます。