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結婚愛 321

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321 (4) 互いに真の結婚愛に生きた者は、結婚愛から分離した原因のためでないなら、再び結婚を欲しない
真の結婚愛に生きた者が、その配偶者の死後、再び結婚を欲しないのは、これらの原因です――

(ⅰ) 霊魂に関して、ここから心に関して結合されているからである。この結合は、霊的なものなので、一方の霊魂と心のもう一方への実際の接合であり、それはまったく解消されることができない。霊的な結合がこのようなものであることは、以前にしばしば示されている。
[2](ⅱ)さらにまた身体に関して結合される、妻により自分の中に夫の霊魂の繁殖を受け入れるによって、またこのように彼のいのちの導入によって、それによって処女は妻になる。また逆に、夫により妻の結婚愛を受け入れることによって、愛を受け入れることができ、知恵を受け入れることができる状態の中で、それは心(mens)の内的なものを、また同時に彼の身体の内的なものと外的なものを整え、それは彼の状態を若者から夫にする(それらについて前の198番参照)。
[3](ⅲ)妻からの愛のスフェア、そして男(夫)からの理解力のスフェアは、常に流れ出ている、それが結合をつくり上げ、それがその快いそよぎとともに、それらのまわりにあり、そしてそれらを結合させる(さらにまた前の223番参照)。
[4](ⅳ)結婚でこのように結合した夫婦は永遠を考え、吸い込む、この観念の上に彼らの永遠の幸福が基礎づけられる(216番参照)。
[5](ⅴ)これらから、もはやふたりではなく、ひとりの人間、すなわち、一つの肉である。
[6](ⅵ)このような一つのものは、他方の死によって引き離されないことは、霊の視覚の目の前に、はっきりと明らかである。
[7](ⅶ) これらに、この新しい理由が加えられる。彼らふたりは、一方の死によって、やはり分離されない。亡くなった者の霊は、まだ亡くなっていない者の霊と、常に一緒に住んでいるからであり、そのことは一方の死まで続き、死んだ時、再び会い、互いに再結合し、そして霊界にいるので以前よりもさらに優しく互いに愛する。

これらから、真の結婚愛に生きた者は再び結婚を欲しないという、この疑う余地がない結果が与えられます。
けれども、もしその後、何らかの結婚に似たものを結ぶなら、結婚から分離した原因のために行なわれます。これらの原因はすべて外なるものです。例えば、幼児が家の中にいて、彼らの世話が備えられなければならないなら――家が大きくて、男女の召使いが備えられるなら――外での管理が心を家庭のことから引き離すなら――相互の助けと役割が必要であるなら、また他の同様なもの、それらが原因です。