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結婚愛 354

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354 天使たちが、この談話を終えて、去り、ふたりの聖職者が、世の中で王国の大使であった男と一緒にやって来た。私は、彼らに私が天使から聞いたものを語った。
それらを聞いて、彼らは知性と知恵について、そしてまた思慮分別について、神からか、あるいは人間からか論争し始めた——論争は激しかった。彼ら三人は、心では同様に、人間の中にあるので人間からであることを信じた、感覚とここからの知覚そのものが、存在することをそのように確信させたからである。
しかしその時、神学への熱意の中にいた聖職者は「知性と知恵のものは何もない、このように人間から思慮分別は何もない」と言った。しかし、大使は、「そのように思考の何らかのものもない」と言い返し、彼らは、「何もない」と言った。
しかし、彼ら三人が似た信念の中にいたことが天界で知覚されたので、王国の大使に言われた、「聖職者の衣服を着て、あなたが聖職者であると信じ、その時に、話せ」。そして、着て、信じた。その時、「知性と知恵のものは何もない、ここから思慮分別は何もない、どんな場合でも、神からでないなら与えられることができない」と声高に話し、そしていつもの雄弁な論証で十分な推論でそれを示した。
霊界で独特なものであるが、霊は、自分の衣服がどんなものであるかによって、自分自身をそのようなものである、と考える。その理由は、そこのそれぞれの者に理解力が着せられるからである。
[2]その後、天界から、それらふたりの聖職者にもまた言われた、「あなたがたの服を脱げ、そして政治に仕える者の服を着よ、あなたがたがそのような者であると信じよ」。そしてそのように行なった、その時、自分自身の内的なものから考え、そして内的に抱いている論拠から自己知性に賛成して話した。
その瞬間、道の近くに木が現われ、彼らに言われた、「善と悪の知識の木である。あなたがたはそれらから食べないように用心せよ」。しかし、それでも、彼ら三人は自己知性で愚鈍にさせられ、それらから食べる欲望に燃え、互いに、「なぜ、食べないのか? 善い実ではないのか?」と言い、近づき、食べた。
直ちに、その時、彼ら三人は、似た信念の中にいたので、心で友人になり、地獄へ伸びていた自己知性の道を、一緒に行った。しかしそれでも、私はそこから戻るこれらの者を見た、まだ準備されていなかったからである。