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結婚愛 446

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446 (2) 性愛は、これから私通があり、青年が自己の理解力から考えることと行動することを始め、そしてその話す声が男らしいものになり始めるとき、始まる
このことが、性愛とここから私通の起源が知られる目的のために加えられます、理解力がそれ自体から理性的になること、すなわち、自己の理性から利益と役立ちのものであるものを見通し、準備することが始まる時であり、それにその時、両親と教師から記憶の中にあるものが面としてそれに仕えます。
その時に、心の中に反転が生じます――以前は、持ち込まれた記憶の事柄から、単にそれらを熟考し、それらに従順になって考えました。その後、それらの上に理性から考えました。その時、愛に導かれて、居座った記憶の事柄を新しい秩序の中に配列し、これに一致して自己のいのちが始まり、だんだんとますます自分の理性にしたがって考え、自分の自由から欲します。
[2]性愛が自己の理解力の初期段階に続き、その活力にしたがって進むことがよく知られています。そのしるしは、理解力が上昇し、下降するようにその愛が上昇し、下降することです――上昇することによって知恵へ〔の上昇〕が意味され、下降することによって狂気へ〔の下降〕が意味されます。そして性愛を抑制することが知恵です、それを脇へ解放することが狂気です。もしその〔性愛の〕活動の始まりである私通の中にあるなら、記憶とここから理性に植え付けられ、その後、理性にまたここから記憶に植え付けられなければならない名誉(体面)と徳行(道徳)の原理から、抑制されなくてはなりません。
自己の理解力の始まりのときと一緒に、声もまた男らしいものになり始めることは、理解力が考え、思考によって話すからです。そのしるしは、理解力が男を、そしてまたその男性をつくることです。したがって、その理解力が高揚されるように、そのように人間を男に、そしてまた男性らしい男にします(前の432, 433番参照)。