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結婚愛 456

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456 (11) 結婚愛が抑制されていない無秩序な私通によって滅ぼされないように用心しなければならない
 結婚愛が失われる無秩序の抑制されていない私通によって、それらにより力が弱められるだけでなく、しかしすべての結婚愛の美味もまた取り去られる私通が意味されます。というのは、それらの遠慮のない放埓から、虚弱とここからの欠乏だけでなく、不潔とあつかましさもまた生じ、それらから結婚愛はその清潔さと貞潔さが、このようにその甘さ、またその花の歓喜が、知覚され、感じられることができないからです――そのため、身体と心の害は、なおまた許されない誘惑は黙っておかれ、それらは結婚愛の祝福された快さを奪うだけでなく、それを取り去り、そして冷淡に、このように不快(嫌気)に変えます。
 このような私通は耽溺であり、それによって結婚の遊戯は悲劇の舞台へ向けられます――というのは、無秩序のまた抑制されていない私通は、最も低いものから起こり、身体を燃え立たせ、繊維を焦がし、血を汚し、そして心の理性的なものを害する火のようであるから。というのは、火のように家の土台から突発し、全部を焼き尽くすからです。
 そのようことが起こらないように、両親により用心されなければなりません、情欲でかきたてられた青少年は、理性からまだ自分自身に馬勒を据える(=抑制を負わせる)ことができないからです。