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結婚愛 510

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510 (4) 死後の彼らの運命は、彼らに内なるいのちがないので、悲惨である
 いのち(生活)の優秀さは、それぞれの者の結婚愛にしたがっています、というのは、そのいのちは、妻のいのちとも結合させ、結合によってそれ自体を高めるからです。しかし、これらの者のもとに結婚愛は決して残っていません、ここからいのちの最内部からの何らかのものも残っていません、それゆえ、彼らの死後の運命は悲惨です。
 これらの者は自分の外なるものの中で、それらの中で理性的に話し、市民らしく(礼儀正しく)行動する期間が過ぎ去った後、自分の内的なものの中に、その時、その中に世でいた同じ段階の中の似た情欲とその快さの中に入れられます。というのは、それぞれの者が死後、自分自身に自分のものとしたいのちと同じ状態の中に、そこから引き出されるようにという目的のために、入れられるからです。というのは、ある者は、前もってその中に導き入れられなかったなら自分の悪から引き出されることができないから。そうでなければ、悪はそれ自体を隠し、心の内的なものを汚し、疫病のようにそれ自体をまき散らし、その後、かんぬきを破り、そして身体に属すものである外なるものを破壊します。
 この目的のために彼らに地獄の側面にある売春宿が開けられ、そこにいる売春婦と自分の情欲を変化させる機会が与えられます。しかし、このことは1日のうちひとりの者(女)と許され、罰のもとに、同じ日に多くの者とは禁じられます。
[2]その後、その情欲が引き出されることによってできないようにも出生によって伝えられていることが調べられた時、彼らに割り当てられている地獄の上のそれに最も近いある場所へ運ばれ、その時、気絶へ落ち込むように自分自身に見え、また他の者に外見では、あお向けに沈むように見えます。そしてまた、実際に地面が彼らの背中の下に開かれ、のみ込まれ、そこに似た者がいる地獄へ落ち込みます。このように、自分たちの者〔仲間〕へ集められます。
 私に、そこの彼らを見ること、そしてまた彼らと話すことが与えられました。
 自分たちの間で人間のように見え、そのことは、仲間にとって恐怖とならないよう彼らに与えられています。しかし、ある距離をおいて皮膚だけからのような変わらない白い顔で見られ、このことは彼らに霊的ないのちが内在しないからであり、それはそれぞれの者に植え付けられた結婚のものにしたがっています。
[3]彼らの話し方は味気なく、乾燥しており、悲しいものです――飢えている時、嘆き悲しみ、その嘆きは独特な音の低いざわめきのように聞こえます――彼らがぼろぼろの衣服であり、パンツ(半ズボン)は腹部の上、胸のまわりに引き上げられています、彼らに腰がないからです、しかし、腹部の最も低い部分から彼らの足のくるぶしが始まっています。その理由は、人間の腰は結婚愛に対応し、これが彼らにないからです。
 彼らは、「自分たちに性的能力が何もないので、性を拒絶している」と言いました。
 しかしそれでも、自分たちの間で、いろいろなものについて推理力からのように推論することができます、しかし皮膚のもの(皮相的)であるので、感覚の欺きから推論します。
 この地獄は北に向かう西の方位にあります。
 けれども、同じ者が遠方から人間のようにも、怪物のようにも見えないで、ゼリーのように見えます。
 しかし、その情欲の中で自分自身のもとの人間の結婚のものを引き裂き、絶滅させたような段階に浸った者はこのような者になることを知るべきです。