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結婚愛 512

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512 彼らの運命は、死後、このようです――
 その時、それらの強姦者は自発的に、制限された性愛にいる者から、また完全に、結婚愛にいる者から、そのように天界から自分自身を分離します――その後、最も狡猾な売春婦へ向けて追い払われます、彼女たちは貞潔さそのものであったように、確信だけでなく、しかし演技上の完全な模倣からもまた、装うこと、表現することができます。彼女たちは、だれがその情欲の中にいるか、よく見通します。これらの者の前で、貞潔について、その貴重なことについて話します。また、強姦者が近づき、触れるとき、激しく怒り、恐れからのようにそこに長椅子と寝台がある部屋の中へ逃げ、そして自分自身で扉を軽く閉ざし、そして座ります。そして、ここから、自分の技巧から強姦者に、扉を振り払い、乱入し、侵入しようとする抑制されていない情欲を吹き込みます。そのことが生じるとき、立ち上がっている売春婦は、手と爪で、顔を引っかき、強姦者の衣服を引き裂いて争い始めます、そして荒れ狂った声で叫んで、仲間の売春婦へ向けて、助け〔を求める〕ために女召使いへ向けて、そして窓を開けて、大声で、「泥棒、略奪者、殺人者」と叫びます。強姦者が〔その〕用意ができたとき、嘆き叫び、泣きます。強姦の後、ひれ伏し、声をあげて泣き、「口にするのもいやだ」と叫びます。その時、重々しい口調で、強姦を大きな代価で償わないなら、その破滅に努めるであろうとおどします。
 色情のこの芝居じみたものの中にいるとき、遠方からはネコのように見え、そのネコは結合の前にまったく同様にけんかをし、走り回り、声をあげて泣きます。
[2]いくつかのこのような売春宿での競演の後、連れ出され、洞窟へ移され、そこで何らかの仕事が強いられます。しかし、人間性のいのちの宝である結婚のものを追い散らし、そのことから悪臭を放つので、西方の末端へ追放されます。そこに、少し離れて、皮膚で包まれた骨だけから構成されているようにやせ衰えて見えます、しかし、遠方からは、ヒョウのように見えます。
 彼をさらに近く見ることが与えられたとき、私は、彼らからのある者が手に本を握り、そして読んでいることに驚きました。「このことは、世で教会の霊的なものについていろいろなものを話し、それでも、それらを姦淫よって、極度の状態へまで汚し、この情欲のこのようなものが霊的な結婚の強姦に対応するものであったからです」と言われました。
 しかし、この情欲の中にいる者はまれであることを知るべきです。
 女は、愛を売ること〔売春〕は彼女たちにふさわしくないので、再三再四、抵抗し、反抗が活気づけるのは確かな事実です。しかしそれでも、このことは何らかの強姦の情欲からではありません。