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主について13

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13 主が十字架の受難によって地獄に完全に勝たれたことは、その方が「ヨハネ福音書」で教えられています、

 今、この世のさばきがある。今、この世の君主が外へ追い出される(12・31)。

 このことを、主は十字架の受難が差し迫っているときに話されました。

同書に、

 この世の君主はさばかれた(16・11)。

同書に、

 信頼しなさい、わたしは世に勝ちました(16・33)。

「ルカ福音書」に、

 イエスは言われた、「わたしは、サタンが天からいなずまのように落ちるのを見ました」(10・18)。

「世」、「君主」、「サタン」、「悪魔」によって地獄が意味されます。
主が十字架の受難によってご自分の人間性を完全に栄化されたことも、「ヨハネ福音書」で教えられています、

 ユダが出た後、イエスは言われた。「今、人の子は栄化され、神はその方として栄化されます ——神がその方として栄化されるなら、神もまたその方をご自身そのものとして栄化されます。直ちにその方を栄化されます」(13・31、32)。

同書に、

 父よ、時が来ました。あなたの子を栄化してください、あなたの子もまたあなたを栄化するためです(17・1、5)。

同書に、

 「今、わたしの魂は騒いでいる」。また言われた、「父よ、あなたの名前を栄化してください」。天から声が出た、「わたしは栄化した、再びわたしは栄化する(12・27、28)。

「ルカ福音書」に、

 キリストは、このことを被り、自分の栄光の中に入るのではなかったのですか?(24・26)。

これらは受難について言われています——栄化は神性と人間性の結合です。それゆえ「神はその方をご自身そのものとして栄化される」と言われています。