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神の愛と知恵 12

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12 キリスト教世界の大衆のもつ神についての観念は、アタナシウスの三一性の教義の中で神が「ペルソナ」〔位格、すなわち人格〕と呼ばれているので、人間としての神です——しかし、大衆よりも賢明である者は、神を目に見えないと表明しています。このことは、人間としての神がどのようにして天と地を創造し、なおまたご自分が臨在して全世界を満たすことができたか理解することができないので生じています。それらのことは、神が空間の中に存在しないことが知られないかぎり、理解されることができません。
 けれども、主だけに近づく者は、神性人間性を思い、このように神を人間として考えます。