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神の愛と知恵 72

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72 これが神についての基本的な考えです。なぜなら、その考えなしに、神人間により全世界の創造について、その方の摂理、全能、遍在、全知について言われたことを確かに理解することはできますが、それでも心に留められることはないからです。単なる自然的な人間は、それらを理解する時、それでも意志のものである自分の生活の愛の中に戻るので、その愛はそれらを追い散らし、思考を理性的と呼ばれる彼の光がある空間に沈めてしまいます。それらを否定すればするほど、それだけ理性的でなくなることを知ることもありません。
このようであることは、「神は人間である」という真理についての観念によって確信することができます。
前の11―13番とその後に書かれたことを注意深く読んでください。その時、あなたに、このようであることがわかります——しかし、思考を空間から得る自然的な光の中に戻すなら、あなたにそれらが背理として見えませんか? そしてもしあなたが多くのものを戻すなら、あなたは捨ててしまうでしょう。
これが、「神性が全世界のすべての空間を満たす」と言われ、「神人間が満たす」とは言われない理由です。なぜなら、もしこのように言われるなら、単なる自然的な光は支持しないからです——しかし、「神性が満たす」〔と言われる〕ことは、「神は遍在し、すべてのものを聞き、知られる」という神学者たちの話し方の形式と一致するので、支持されます。(この事柄について多くのものが前の7―10番に見られます)