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神の愛と知恵 167

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創造の目的は、すべてのものが創造者に戻り、結合されるようにと、最後のものの中で存在するようになることである

167 最初に目的についていくつか述べます。
 秩序の中で続く三つのものがあり、それらは最初の目的、中間の目的、最後の目的と呼ばれます。さらにまた目的・原因・結果と呼ばれます。
 それらの三つのものは、何らかのものであるために、すべてのものの中で共に存在しなくてなりません。なぜなら、最初の目的は中間の目的と同時に最後の目的なしに存在しません、すなわち、同じことですが、原因と結果なしに、ただ目的だけが存在することはないからです。同じく、原因からのものである目的なしに、またその中にあることになる結果なしに、原因だけも存在しません。同じく、原因とその目的なしに結果だけも存在しません。このようであることは、結果なしの目的が、すなわち、結果から分離した目的が何らかのものを存在するようにするものではなく、それゆえ、言葉としての存在でしかないことが考えられるなら、理解することができます。なぜなら、目的が実際に目的であるためには、終結しなければならず、終結は結果の中にあり、その中ではじめて目的であるので目的と呼ばれるからです。
 働きかける力またはある効果をひき起すものはそれ自体から存在するように見えますが、これは結果の中に存在することからの外観であり、結果から分離されるなら、一瞬のうちに消滅します。
 これらから、それら三つの目的・原因・結果は、何らかのものであるために、そのすべてのものの中に存在しなくてはならないことが明らかです。