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神の愛と知恵 382

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382 (4) 理解力は肺と対応する
 このことは、心臓との意志の対応について言われたことからいえます。というのは、霊的な人間の中で、すなわち、心の中で支配する二つのもの、意志と理解力があり、自然的な人間の中で、すなわち、身体の中で支配する二つのもの心臓と肺があり、また前に言われたように、身体のすべてのものと心のすべてのものが対応するからです——ここから、意志が心臓に対応するとき、理解力は肺に対応するといえます。
 さらにまた、理解力が肺に対応することを、考えることと同じく話すことからだれもが自分自身のもとに認めることができます。
 考えることから——肺の呼吸が1諸に行動し、一致しないなら、だれも考えることができません。それゆえ、静かに考えるとき、静かに呼吸し、深く考えるなら、深く呼吸します。考えることにしたがって、このように愛からの情愛の流入にしたがって、遅く、速く、しきりに、穏やかに、そっと、肺を引きしめ、ゆるめ、収縮させ、拡張させます。それどころか、完全に息を押し止めるなら、自分の霊の中で、その〔霊の自体の〕呼吸からでないなら、そのことは明らかには認められませんが、考えることはできません。
 話すことから——というのは、口からは、肺の働きの助けなしに、少しの言葉も言うことはなく、言葉の中で音節に分けられるすべての音声は、肺から気管と喉頭蓋を通って存在するようになるからです。それゆえ、話すことはそのふいごが吹き込むことに、またその通路が開くことにしたがって、叫びにまでも上げられ、収縮にしたがって小さくなり、通路がふさがれるなら、話すことは考えることとともにやんでしまいます。