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天界と地獄 86

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86  天界にいる者は、神について考えるとき、目に見えないものについて、すなわち、何らかの形で把握できないものについて考えている人間が自分自身に知性があると信じていることに、また、これと異なって考える者は、知性がなく、単純な者と呼んでいることに驚きました。それでもこのことは正反対です。
彼らは、「もし、自分自身に知性があると信じる者が自分自身を調べるなら、自然を神として見ていることに気づかないか? ある者は目の前にある自然を、ある者は目の前にない自然を神として見ていないか? また、神とは何か、天使とは何か、霊とは何か、死後に生きる自分の霊魂とは何か、人間のもとの天界の生活とは何か、知性に属す多くのものを知らないように、それほどに盲目なのではないのか? そのときそれでも、単純な者と呼ばれる者は、これらすべてを自分なりの方法で知っている。われわれのもっている神の観念は人間の形をした神性であり、天使についてもっている観念は天界の人間であり、死後に生きる自分たちの霊魂については、それは天使のようなものであり、人間のもとの天界の生活についてもっている観念は神的な戒めにしたがって生きることである」と言っています。
そこで、天使は後者を知性ある者、天界に適した者と呼び、これに反して、前者を知性のない者と呼んでいます。

主とその方の神的人間性について