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天界と地獄314

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314 天界は人類から存在することは、天使の心(mens)と人間の心が似ていることからもまた明らかにすることができます。二つの心とも、理解し、知覚し、意志する能力を授けられています。二つとも、天界を受け入れるために形作られています。なぜなら、人間の心は天使の心と等しく賢明であるからです。しかし、世の中ではそれほど賢明ではありません、地的な身体の中にいて、その中でその霊的な心は自然的に考えるからです。けれども、その身体の束縛から解かれるときは異なり、その時、もはや自然的でなく、霊的に考え、霊的に考える時、自然的な人間には理解できないことや言葉にできないことを考え、したがって天使のように賢明です――これらから、人間の内なるものは、彼の霊と呼ばれ、その本質では天使であることが明らかです(*5)前の57番参照)。それは地的な身体から解放されるとき、等しく人間の形であり、天使の形です(天使が完全な形の人間であることは前の73-77番参照)。けれども、人間の内なるものが上方に開かれていないで、下方にだけ開かれている時、やはりそれは身体から解放された後、人間の形です、しかし、恐ろしくて、悪魔のような形です。なぜなら、上の天界に向けて目を向けることができないで、下の地獄に目を向けることしかできないからです。


*5 人間の中に天界と同数のいのちの段階があり、その段階は死後、彼の生活(いのち)にしたがって開かれる(3747, 9594)。
天界は人間の中にある(3884)。
愛と仁愛の生活に生きる人間たちは、自分自身の中に天使の知恵をもつが、その時、隠れている。死後、その知恵の中に入る(2494)。
主から愛と信仰の善を受ける者は、みことばの中で天使と言われる(10528)。