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天界と地獄 509

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509 悪い霊はこの状態の中にいる時、あらゆる種類の悪に突進するので、しばしば、重く罰せられることがあります。
霊たちの世界に、多種多様の罰があります。世で、王あるいは召使いであったとしても、人物は何も考慮されません。
すべての悪はそれ自体に罰があり、悪と罰は結合しています。それゆえ、悪の中にいる者は、悪の罰の中にもいます――しかしそれでも、そこのだれも世の中で行なわれた悪のために罰を受けません、しかし、その時、〔霊たちの世界で〕行なう悪のために罰を受けます。
世で自分の悪のために罪を受けると言っても、あるいは、来世で行なう悪のために罪を受けると言っても、同じことであり、似たことです。だれでも死後、自分自身の生活に、こうして似た悪の中に戻るからです。なぜなら、人間は自分のいのちが身体の中にあったときどのようなものであったかによって、そのようなものであるからです(470-484番)。
罰せられるのは、この状態の中の悪を抑制する唯一の手段が罰を恐れることであるからです。本性から行動するので、もはや勧告・教育・法律や評判への恐れは何ら有効となりません。それで、その本性は、罰によらないなら、抑制されることも破壊されることもできません。
しかし、善い霊は、たとえ世で悪を行なったにしても、決して罰せられません。なぜなら、彼らの悪は戻らないからです。そしてまた、私は、彼らの悪は別の種類または性質であったことを知るようになりました。真理に反する目的からのものではなく、両親からの遺伝から彼らにあった悪からのものであり、心からものではなかったからです。その悪の中に、内なるものから分離した外なるものの中にいたとき、盲目の快さから駆り立てられたのです。