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最後の審判 14

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(3)天界と地獄は人類から存在する

14 キリスト教界に、天界と地獄は人類から存在することはまったく知られていません。というのは、天使は始めから、またそこから天界も創造されており――そして悪魔またはサタンは光の天使でしたが、反逆者となったので、自分たちの集団とともに投げ落とされ、そこから地獄ができた、と信じられているからです。
このような信仰がキリスト教界にあることに、天使は最大に驚き、また天界について、そのことは教会の中の主要な教えであるのに、まったく何も知らないことに、さらに大きく驚きました――またこのような無知が支配しているので、天使は、主が今やキリスト教界の者に天界についてそしてまた地獄について多くのことを啓示することを喜びとされたこと、またそのことによって、教会はその終局に達したので日ごとに増大している暗やみを可能なかぎり追い散らすことを心から喜んでいます――それゆえ、彼らは、「全天界の中に始めから天使に創造された者は一人もいない。地獄にも光の天使に創造され、投げ落とされた何らかの悪魔はいない。しかし、すべての者は、天界と同じに地獄も人類から存在し、天界の中には世で天界の愛と信仰に生きた者が、地獄の中には地獄の愛と信仰に生きた者がいる。また地獄は全体として悪魔とサタンと呼ばれるものであり、後部にある地獄には悪鬼・悪魔と呼ばれる者がいて、前部にある地獄には悪霊・サタンと呼ばれる者がいる」ことを彼らの口から私が〔直接に聞いたと〕断言するよう欲しました(*1)(一方の地獄がどのようなものか、もう一方の地獄がどのようなものか、著作『天界と地獄』の終わりあたり参照)。
彼らは、「天界の中の者や地獄の中の者について、キリスト教界がこのような信仰を受け入れたことは、みことばの中の何らかの個所について、文字どおりの意味にしたがってだけ理解され、みことばからの純粋な教えによって照らされ、説明されていないからである。そのときそれでも、みことばの文字どおりの意味は、純粋な教えが道を照らさないかぎり、心をいろいろに散らし、ここから、無知・異端・誤りが生じる」と言いました。(*2)〔ここは『天界と地獄』321番と同じです〕


*1 地獄はひとまとめにして、すなわち、地獄的なものはひとまとめにして、悪魔とサタンと言われる(694番)。
世の中で悪魔であった者は、死後、悪魔になる(968番)。
*2 教会の教えは、みことばからでなくてはならない(3464, 5402, 6832, 10763, 10765番)。
みことばは、教えなしに理解されない(9021, 9409, 9424, 9430, 11324, 10431 ,10582番)。
真の教えは、みことばを読む者にランプの明かりである(10400番)。
純粋な教えは、主からの照らしの中にいる者からでなくてはならない(2510, 2516, 2519, 9424, 10105番)。
教えなしの文字どおりの意味の中にいる者は、神的な真理についての理解が何もない中にやって来る(9409, 9410, 10582番)。
彼らは多くの誤りへ導かれる(10431番)。
みことばから教会の教えから、教え、学ぶ者と、みことばの文字どおりの意味だけから、教え、学ぶ者の間の相違はどのようなものか(9025番)。