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結婚愛 297

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297 (2) 男は自分の結婚について女に求愛し、懇願するべきであり、逆ではない
このことは選択の後の結果です。またさらに、結婚について女に求愛し、懇願することは、本質的に男の名誉であり、適切なものです、けれども、女にそうではありません。もし女が求愛し、懇願するなら、侮辱されるだけでなく、懇願の後も、卑しい者のように、または結婚の後、情欲の対象として見なされ、それらの者に、冷淡と不快でないなら、共同天幕(一緒に生活すること)は与えられません。それゆえ、このように結婚は悲劇の場面に変えられます。さらにまた、妻たちは、男たちの懇願の無理強いのために自分自身を食べ物のように明け渡したという称賛を自分自身へ向けます。
女が男を求愛するなら、まれに受け入れられるか、あるいは、恥ずべきものとして拒絶されるか、あるいは好色へ誘惑され、そしてまた自分の貞節が売られることを、だれが先見しませんか?
さらに、前に〔経験から〕証明されたように〔161番の[2]〕、男に何らかの生来の性愛はなく、その愛なしに、いのちの内的な楽しさはありません。それゆえ、その愛によって自分のいのちを高めるために、男は、礼儀正しく、熱心にまた謙遜して、女から自分のいのちにその心地よさを付加するために求愛し、懇願して女に愛想よくします。女性は、男性以上に、その顔・身体・振る舞いの魅力もまた、誓われた権利かのように自分自身に加えています。