カテゴリー

結婚愛 370

369◀︎目次▶︎371

370 これらから、一夫多妻の結婚愛が燃え上がっている嫉妬の火がどのようなものであるか、〔それが〕怒りと復讐の中にあることが確かに明らかにされます。柔和な者のもとで怒りの中に、また残酷な者のもとで復讐の中にあります。また、このことが彼らの愛が自然的であり、霊的なものにあずからないので、生じます。このことは「一夫多妻について」の章の中の論証からいえます、そこのこれらからです、「一夫多妻は好色である」(345番)、「一夫多妻の者は、一夫多妻の者にとどまるかぎり、自然的であり、霊的のものになることができない」(347番)。
けれども、自然的な一夫一婦の者のもとの嫉妬の火は別のものです――これらの者の愛は、女に対してそのように火をつけられません、しかし、妨害者に対して火をつけられます。前者に対して冷淡が、後者に対して怒りが生じます――一夫多妻の者たちのもとでは異なり、それらの嫉妬の火は復讐の興奮でもまた燃え立ちます――このことが、一夫多妻の者のめかけと妻たちが、死後、多くの部分に関して解放され、見張り番のない女性用の部屋へ、女の仕事であるいろいろなものを作ることへ追い払われることの理由でもあります。