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神の愛と知恵 339

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339 (2) 悪の役立ちであるすべてのものは地獄の中にあり、善の役立ちであるすべてのものは天界の中にある
地上に存在するようになるすべての悪の役立ちは、主からでなく、地獄からであることが知られる前に、あらかじめ天界と地獄についていくつか述べておかなければなりません——そのことが知られないなら、悪の役立ちは善の役立ちと等しく主に帰せられ、創造から一諸であり、あるいは自然に、それらの起源がその自然の太陽に帰せられてしまうでしょう。
霊界から原因とそこからの起源を得ないものは自然界の中に決して何も存在するようにならないこと、善は主からであり、悪は悪魔から、すなわち、地獄からであることが知られないなら、人間はそれら二つの間違いから引き出されることができません。
霊界によって天界と地獄が意味されます。天界に善の役立ちであるものがすべて見られ、それらについては前章に述べました(336番)。けれども、地獄に悪の役立ちであるものがすべて見られ、それらについてはすぐ前に列挙されています(338番)。それらはすべての種類の野獣、ヘビ、サソリ、ヘビ、ワニ、トラ、オオカミ、キツネ、ブタ、ミミズク、フクロウ、モリフクロウ、コウモリ、大小のネズミ、カエル、イナゴ、クモであり、多くの種類の有害な昆虫です——さらにまたすべての種類の毒ニンジン、トリカブト、なおまた草本の中と同じく地の中の毒物です——一言でいえば、害を引き起こし、また人間を死なすものすべてです——このようなものが地獄に、まったく地上と地中のように、生き生きと見られます。
そこに見られると言われますが、それでも、地のようにそこにあるのではありません、というのは、それらは彼らの悪の愛からわき出る欲望に対応するものに他ならず、それ自体をこのような形の中で他の者の前に見せるからです。
このようなものが地獄にあるので、それゆえ、それらは屍、糞、尿、腐敗したもの、そのような忌まわしい悪臭で満ちており、毒が内在するそれらのものを喜ぶ動物のように、悪魔的な霊はそれらを喜ぶのです。
これらから、自然界の中のこれと同じようなのものはその起源を主から得ていないこと、始めから創造されたのではないこと、起源はその太陽からでもなく、地獄からであることを明らかにすることができます。その太陽を通して自然からでないことは、霊的なものが自然的なものの中に流入し、その逆ではないことからはっきりと明らかです——主からでもないことは、地獄が、またそこの彼らに対応する地獄の中の何らかのものも主からではないからです。