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神の摂理 4

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4 (2)神的な愛と神的な知恵は、一つのもの(個体)として主から発出している
このことは著作『神の愛と知恵』の中に示されていることからもまた明らかです、特に、そこの次のものから――

神人間の中でエッセとエキステレは区別のある一つのものである(14-17番)。
主の中で無限なものは区別のある一つのものである(17-22番)。
神的な愛は神的な知恵のものであり、神的な知恵は神的な愛のものである(34-39番)。
理解力との結婚なしに、愛は何もすることができない(401-403番)。
愛は知恵との結合の中にないなら、何も行なわない(409、410番)。
霊的な熱と霊的な光は、太陽としての主から発出して、神的な愛と神的な知恵そのものが一つとなっているように、一つとなっている(99-102番)。

これらの箇所に示されていることから、この事柄の真理が明らかです。
しかし、どのように互いの間で区別された二つのものが一つとして働くか知られていないので、私はここで、(1) 個体(一つのもの)は形なしに存在しないこと、しかし、形そのものが個体をつくること、その後、(2) 形は、形を構成するものが、区別され、それでも結合された他のものであればあるほど、それだけますます完全に一つのものをつくることを示します。
[2](一) 個体は形なしに存在しない、しかし、形そのものが個体をつくる
心を集中させて考えるすべての者は、個体は形なしに存在しないこと、もし存在するなら形があることを明らかに見ることができます。というのは、何であれ存在するようになるものは、形から、性質と呼ばれるものを、属性と呼ばれるものも、さらに状態の変化と呼ばれるものを、例えばまた、関連するものと呼ばれるもの、また他の同様のものを得るからです。
それゆえ、形のないものは情愛に属するものではなく、情愛に属さないものは、何の事柄にも属さないものです。形そのものがそれらすべてを与えます――形のあるすべてのものは、もし形が完全であるなら、それ自体を互いに、鎖のようにあるものがあるものを眺め、それゆえ、形そのものが個体をつくり、またこうして性質・状態・情愛が属性づけられることができ、このように形の完全にしたがって何らかのものであることになります。
[3] 世の中で目に見られるすべてのものはこのような個体であり、そしてまた、自然の内側にあるかあるいは霊界の中にあって目に見えないすべてのものも個体です――人間はこのような個体であり、人間の社会もこのような個体です。教会は、さらに主の前に天使たちの天界の全世界もこのような個体です。一言でいえば、創造された全世界は、単に全般的にだけでなく、個別的にも、すべてのものの中でこのような個体です。
すべてと個々のものが形であるために、すべてのものを創造されたその方自身が「形そのもの」であることが、また形の中に創造されたすべてのものが「形そのもの」からであることが必要です――そこでこのことが、著作『神の愛と知恵』の中で示されています、例えば、
神的な愛と神的な知恵は、実体であり、形である(40-43番)。
神的な愛と神的な知恵は、本質的に実体と形であり、したがって本質と唯一のものである(44-46番)。
神的な愛と神的な知恵は、主の中で一つである(14-17番18-22番)。
主から一つとして発出する(99-102番、他の箇所に)。
[4](二)形は、形を構成するものが、区別され、それでも結合された他のものであればあるほど、それだけますます完全に一つのものをつくる
外観からは、形を構成するものの等しさが似ていないなら、形は一つのものをつくることができないので、このことは理解力が高揚されてないなら、ほとんど理解されません。
このことについて、私は、しばしば、天使たちと話しました。彼らは、「これはアルカナである。自分たちの賢明な者たちは明らかに、しかし賢明さの少ない者たちは不明瞭に知覚している。しかし、形は、それをつくる他のものが区別されたものであるほど、しかし、それでも特定の方法で結合していれば、それだけますます完全であることが真理である」と言いました――このことをひとまとめにされて天界の形を構成する天界の中の社会によって、またそれぞれの社会の天使たちによっても証明しました。その社会は天使たちがどんなに区別されていても、ここで自由であって、このように自分自身から、自分の情愛から仲間を愛しても、それだけますます社会の形は完全です。
さらにまたそれを善と真理の結婚によって、二つのものが区別されるほど、それだけますます一つとなることができ、愛と知恵も同様であることを、また区別がないことは混乱であり、そのことから形の不完全さが生じることを説明しました。
[5]けれども、どのように完全に区別されたものが結合されるか、このように一つのものをつくるか、さらにまた多くのものによって証明しました。特に、人間の中にあるものによってです。そこには外被によって区別され、靭帯で結合したような区別された無数のものがあり、それでも結合しています――また、愛とそのすべてのものに、そして知恵とそのすべてのものも同様であり、それらは一つのものとしてしか知覚されません。
これらについて多くのものが著作『神の愛と知恵』(14-22番)と著作『天界と地獄』(56489番)の中に見られます。
このことは、天使の知恵のものであるので示しました。